リーダーの権利と責任

リーダーの定義

ラ・レーチェ・リーグ(LLL)リーダーとは、本方針に記載されたリーダーの基本的務めを通じて、LLLの使命を追求するボランティアです。LLLリーダーは、LLLIのウェブサイトに掲載された最新の「LLL方針と規則」に従って行動します。LLLリーダーは、必要とされるリーダー費の支払いを怠らず、母乳育児情報および組織の変更に関するリーダー教育で最新情報を入手し、組織と定期的に連絡を取り合います。個々のエリアおよびダイレクト・コネクト・エンティティ(DCE)は、それぞれの文化に適した形で、その組織におけるリーダーに期待することを、より具体的に定めることができます。

LLLの認定準備によって、ラ・レーチェ・リーグ リーダーは、これらのリーダーの基本的務めを果たすためのスキルを持っています。

  1. オンライン、電話、または対面での母乳育児支援を通して、1対1でサポートする。
  2. 毎月の集いを準備し開く。
  3. グループを運営する。
  4. 母乳育児に関する最新情報を把握する。
  5. リーダー志願者がLLLリーダー志願について知り、リーダーになるための準備をするのを助ける。

その他、プレゼンテーション、他の団体との協力活動、母乳育児の擁護や働きかけ、管理業務、各LLL組織やLLLIの委員会、役員会、理事会への参加なども、奉仕と成長のためのさらなる機会となります。

組織の指針がある場合、リーダーの基本的務め以外のこれらの活動がボランティアであるか、有給であるかは、組織の指針によって決まります。組織においてガイドラインがない場合、これらの追加の活動はボランティアとなります。行動規範5.1リンク参照

リーダーの責任

LLLの使命を達成し、ラ・レーチェ・リーグ・インターナショナル(LLLI)のブランドを保護し、世界中でLLLの結束力を維持するために、すべてのリーダーは以下のことを行います。

  1. リーダーは、エリア、エリア・ネットワーク、またはDCEで概説されたプロセスに従い、 「リーダー誓約書」に署名することによって、毎年LLLの使命に誓約します。リーダーは、「リーダー誓約書」に署名した時点で、LLLIウェブサイトに掲載された最新の「LLL方針と規則(PSR)」に従って行動することに同意し、本方針に記載された責任もこれに含まれます。そして、リーダーは、「ラ・レーチェ・リーグ リーダー」という呼称を使用し、ラ・レーチェ・リーグを代表することができます。電子署名、デジタル署名、または紙面で署名することができます。
  2. リーダーは、お互いにサポートしあうためと説明責任のため、 LLLIロゴおよびエリアまたはDCE内のロゴを使用できる権利のため、LLLIと公式につながっているエリアまたは DCEに第一所属として所属します。「第一所属」とは、年次DCE所属貢献を行う上で、リーダーがつながりを持つ組織です。この所属を通して、リーダーは、DCEのLLLIへのグローバル代表に投票したり、代表を務めたりすることができます。リーダーは、第一所属を1つだけ有します。
    また、同じDCE内または運営の異なるDCEで複数の2次的な所属を持つことができます。
  3. リーダーは、組織に対する管理責任を果たすために、次のことを行います。
    1. 自身が関係するLLLの組織に、必要な連絡先情報を常に更新し提供します。
    2. 必要なリーダー費やボランティア時間の計算を常に最新に保ち、ミーティングの統計情報やサポートした数を報告します。
    3. 組織および指定されたサポート担当者と定期的にコミュニケーションをとります。(行動規範2.1参照)
  4. リーダーは、所属するすべての組織において、良好な状態であるためのすべての要件を維持します。各組織は、リーダー誓約書 に記述されているLLLIが定める要件に加えて、リーダーが適正であるための独自の要件を決定します。
  5. リーダーは、オンラインまたは対面でLLLのサポートを提供している各地域の、リーダーのボランティア活動に関する国内の法律を知り、遵守します。
  6. オンラインまたは対面での家族へのサポートを宣伝したり提供したりすることを希望する地域を担当するDCEまたはDCE内のエリアとつながり、相互に満足のいく合意を確立します。リーダーが正式に所属していないDCEやエリアのある地域内に居住または参加している家族に対して、オンラインまたは対面でのサポートを宣伝または提供しようとするときには、その該当地域に関連するLLL組織に連絡を取ります。リーダーは、地域のリーダーとの調整、連絡先やその他のデータの報告、生じうる対立の解決、DCEのある地域内で、関連するLLLIロゴや各LLLとの複合ロゴの使用を許可するためのプロセスにおいて相互に満足できる合意を行うように関連組織と協力します。リーダーは、必要に応じて、別のDCEまたはエリアとコミュニケーションをとる際、第一所属の管理者の支援を要請することができます。DCEの責任と権利を参照。複数のDCEの地域で活動するとき。
  7. リーダーは、所属する組織または使用を認められた組織のロゴのみを使用します。リーダーは、オンライン空間、プロジェクト、グループ、エリア、エリア・ネットワーク、またはDCEを立ち上げて命名する際、DCE協定書によってその地域に割り当てられたDCEの書面による許可なしに、地理的な名を採用してはならないものとします。リーダーが、DCEに割り当てられていない地域で活動する場合、リーダーは、LLLI に地理的名称またはロゴの使用許可を求めることができます。オンライン空間でLLL活動を行なっているリーダーは、特定の地域での家族へのサポートを宣伝するとき、その地域を担当するDCEから、LLLI ロゴ、現地組織のロゴ、または独自のロゴの使用許可を書面で取得する必要があります。
  8. リーダーは、LLLIウェブサイトに掲載されているリーダー行動規範 の最新版を遵守します。
  9. リーダーは、組織の構造や手続きの違いを尊重し、所属する組織に関係なく、自分の業務に関係する他のすべてのリーダーとコミュニケーションをとり、調整します。(行動規範第3.1項参照
  10. リーダーは、LLLの継続教育や、出版物、ワークショップ、会議、オンラインのリーダーグループなどの学習機会を活用し、母乳育児およびリーダーとしてのスキルに関する情報を常に把握します。 (行動規範第 2 条第 1 項参照
  11. リーダーは、組織のあらゆる階層での組織変更および方針改訂について、使用可能な言語およびフォーマットで入手できる場合は、常に最新の情報を入手します。
  12. 個人の身元が十分に推測され、許可が得られない場合、法律で求められた場合を除いて、あるいはその人の危険に関する報告が法律で特に保護されている場合を除き、医療情報またはその他の重要な個人情報の秘密を保持します。
  13. リーダーは、LLLIロゴ(ロゴと名称)および各LLLとの複合ロゴ(LLLIが承認した、地域でアレンジされたロゴと名称)を、LLLIブランドガイドライン  に従って適切に使用し、保護します。

リーダーの権利

上記の責任を果たすラ・レーチェ・リーグ リーダーは、以下のことを行うことができます。

  1. 1対1でのサポート、電話、オンライン、対面、またはグループでの会話を通じて、母乳育児、胸での授乳(チェストフィーディング), 母乳栄養、母乳育児を通してのマザリング、またはこどもの基本的欲求に応える育児に関する情報を提供し、家族が自ら授乳と育児について決定できるようにサポートします。(行動規範第 7.2項参照
  2. リーダーは、上記のDCE協定書において指定された地域を担当するDCE内のエリアとつながりを持ち、または相互に満足する合意をすることを条件に、LLL内でオンラインまたは対面によるサポートを提供することができます。
  3. リーダーは、他の人がLLLのリーダーシップについて学び、リーダーになる準備をするのを助けるために、積極的な役割を果たします。
  4. リーダーは、LLLIおよび所属するDCEが定める過程に従って、新たな組織(グループ、エリア、エリア・ネットワーク、または DCEを含むがこれらに限定されない)を立ち上げることができます。
  5. リーダーは、主に所属するDCEが定める過程を経て、グローバル代表に投票すること、またはグローバル代表を務めることができます。
  6. 他のLLLまたはLLLIの仕事を引き受け、グローバルフォーラムでダイレクト・コネクト・エンティティ(DCE)を代表することができます。
  7. LLL の考え方に反せず、母乳代用品のマーケティングに関する国際規準とその後の世界保健総会の関連決議に基づく義務を果たす他の組織と協力して活動します。リーダーは、ほかのよく似た母乳育児支援団体としての母乳育児サポートを行うことはできません。(行動規範、5.4項参照
  8. リーダーとして、母乳育児、胸での授乳(チェストフィーディング)、母乳栄養や母乳育児を通したマザリングを促進するために、アドボカシーに関連する地域の法律とLLLの法的地位に従って、いつでも公務員、国家元首、その他の公認政府団体に擁護活動を行います。このような擁護の活動は、授乳、母乳育児、または母乳育児を通したマザリングに影響を与えるようなことに対して抑制となるようなときには特に適切です。
  9. LLLの資金調達の目的で製品を販売またはレンタルすることにおいて、以下の条件を満たすことが定められています。
    • 製造者が国際規準に基づく義務を果たしていること。
    • 本製品をレンタルまたは販売するリーダーは、現地の法律およびエリア、エリア・ネットワークまたはDCEの販売方針(製造物責任保険に関する要件を含む)を遵守していること。
    • リーダーは、財務倫理規範財務倫理規範へのリンクに従って行動すること。

リーダーの引退

リーダーは、そのリーダーが所属している組織に通知することによって引退します。毎年LLLリーダー誓約書に署名せず同意を示さない場合、またはエリア、エリア・ネットワーク、DCEが定めるその他の理由によって、エリア、エリア・ネットワーク、DCEから引退を宣言されることがあります。

リーダーがLLLI規約およびLLL方針と規則(PSR)に従ってLLLを代表する意思がなくなった場合、そのリーダーは、署名した誓約書に基づき、辞任する義務があります。

引退後のリーダー活動再開

リーダーを引退した後、復帰するためには、引退したリーダーは、該当するリーダーサポート担当者、または他の関連組織(エリア、エリア・ネットワーク、DCE)の管理者に連絡し、指示を仰ぎます。その際、引退したリーダーは、引退の理由を明らかにします。

リーダー活動再開の過程には、母乳育児とLLLに関する最新の情報に精通することが含まれます。

DCE、エリア・ネットワーク、エリアからのリーダーの懲罰的な所属の解除

エリア、エリア・ネットワーク、DCEは、LLL方針の違反またはエリアやDCEとの間で締結されたリーダーの誓約に対する違反に関連する理由により、当該DCE、エリア・ネットワーク、エリアへのリーダーの所属を解除することができます。エリアとエリア・ネットワークは、そのDCEの削除方針に従います。

リーダーは、第一所属なしにLLLのボランティア活動を行うことはできません。主要なつながりが切断されたリーダーは、他の所属を求めることができます。その際、以前の所属先との関係が良好でなかったことを公表します。

リーダーの懲戒的な認定取り消し

LLLI理事会のみが、リーダーの認定を取り消すことができます。

LLLI理事会は、当該リーダーが関係する全ての組織と協議した後にのみ、当該リーダーの認定を取り消すことができます。リーダー認定取り消しについての方針参照。LLLIのみが、リーダーの認定を取り消すことができます。

懲戒による認定取り消し後のリーダーの再認定

LLLI理事会のみが、認定を取り消されたリーダーを再認定することができます。

認定を取り消されたリーダーは、12ヶ月経過後、LLLI理事会に対して再認定を求めることができます。元リーダーがLLLIに再認定を求める場合、元リーダーは、なぜ認定が取り消されたかを理解し、PSRを遵守する意思と能力があることを保証し、証拠を提供することを求められます。元リーダーは、LLLIが要求する認定更新手続きに従います。LLLIは、事例ごとに再認定の要件を決定します。

元リーダーが再認定された場合、受け入れる意思のあるエリアを第一所属にすることができます。また、二次的な所属をいくつでも持つことができます。

(1976年11月; 2009年10月; 2022年4月)